
ノーゲーム・ノーライフ
おすすめポイント
さぁ―ゲームをはじめよう
”全てがゲームで決まる”という異世界で人類種の救世主を目指す異色ファンタジー
異世界ならではの一風変わったゲームを痛快に攻略していく天才ゲーマー兄妹
原作絵を踏襲した、ポップで透明感のある画面
感想とレビュー
●ネット上では最強、現実ではニート、異世界では…?
ネット上ではあらゆるゲームで不敗を誇り、ツールアシスト、チートを使っても勝てないとされ、都市伝説とまで囁かれる天才ゲーマー『 』(くうはく)。その正体は、ニートでヒキコモリの兄妹……空(そら)と白(しろ)だった。
世界を「クソゲー」と呼ぶそんな二人は、ある日“神”を名乗る少年テトに異世界へと召喚される。
神により戦争が禁じられ、“全てがゲームで決まる”世界で『人類種』は他種族に追い詰められていた。
それを知った空と白は人類の存亡を賭けた一大ゲームへと挑戦していく。
●空と白、二人が揃って最強の『 』
空と白はお互いがいないと他人とコミュニケーションを取ることもできない重度のコミュ症である。その為いつもお互いが認識できる範囲にいるのだが、それが二人を最強たらしめているのだ。
空は駆け引き、読み合い、揺さぶり合いといった相手の感情を見抜くことにかけては常人離れした卓越ぶりを発揮し、それは未来予知に近いほどである。
一方、白はいわゆる「天才少女」であり、その演算能力はコンピュータープログラムをも凌ぐほどのレベルである。敵弾の完全な弾道予測や、NPCの行動ルーチン解析などもやってのける超人ぶりを見せつける。
ゲームに不可欠な要素を二人で補いあう事で、「『 』に敗北はない」と言う信条の下、
不敗神話を貫く事が可能となっているのだ。
●異世界ならではの、一筋縄ではいかないゲームの数々
この作品では、タイトルの通り様々なゲームが登場する。
チェス、ポーカー、ブラックジャック、じゃんけん、しりとり……など、日常でも行われ、ルールもある程度知れ渡っているものがほとんどだ。
しかし、これを異世界でプレイするとなると勝手が違ってくる。
例えばチェスでは駒自体に意思が宿り、命令通りに動かなくなったり、しりとりでは回答が具象化したり消滅したりするので周囲の環境が変化していったり、対戦相手が異世界の種族特有の能力を持っていたりと、通常のゲームからは一癖も二癖もアレンジされたものになっているのだ。
一見無理ゲーのように思えるそのルールをいかにして攻略していくか。そこがこの作品の最大の見どころだろう。
また先に挙げたように、プレイするゲームは既にルールを知っているようなものがほとんどである。
オリジナルの基本ルールが展開されるような事は少なく、見ていていまいちゲーム内容を把握できないまま進んでいた……という事故が起こりづらい為、非常に見やすくなっている。
●独特の色彩設定
このアニメの作画は、原作者でありイラストも自身で描いている榎宮祐の画風をそのまま落とし込み、彩度の高い、ポップなカラーリングになっている。
輪郭線の色は現実世界から異世界ディスボードに出て更に彩度が上がり、それがまたゲーム感やファンタジー感を強めているように感じられる。
また、輪郭線の色は心理状態を反映させて変化しているので、そこに注目してみるのも楽しみ方の一つだろう。
こんな人にオススメ!
・ゲームが好きな人!
・ファンタジーな世界観が好きな人!
・頭脳戦を楽しみたい人!
スタッフ
監督:いしづかあつこ
シリーズ構成:花田十輝
脚本:花田十輝、あおしまたかし、下山健人、榎宮祐
キャラクターデザイン・総作画監督:大舘康二
アニメーション制作:MADHOUSE
キャスト
空(そら):松岡禎丞
白(しろ):茅野愛衣
ステファニー・ドーラ:日笠陽子
ジブリール:田村ゆかり
クラミー・ツェル:井口裕香
フィール・ニルヴァレン:能登麻美子
初瀬いづな:沢城みゆき
テト:釘宮理恵
その他:麦人、福島潤など