宮森あおい役・木村珠莉さんが『SHIROBAKO』で声優として一番学んだことは? 『SHIROBAKO』最終回記念イベントレポ&インタビュー
――『SHIROBAKO』に関わってよかったことは?
木村さん:もともとアニメは好きだったのですが、それ以上に「アニメっておもしろいな」と感じられたことがよかったことです。私は実際にP.A.WORKSさんに取材に行かせていただきました。本当にいろいろな人が、いろいろな愛情を注いで作られているものがアニメなんだなと感じられ、それと同じように私も愛情を注げたという経験が、一番嬉しかったです。
――木村さんが『SHIROBAKO』で学んだことは?
声優として一番学んだことは、「こんなに自然体で物語のなかに入れるんだ」ということです。『SHIROBAKO』という作品と人間ドラマという側面もあるのかもしれませんが、役者の先輩との掛け合いから、自然に言葉が生まれてくるんです。台詞ではあるのですが、本当に心から思える台詞を言えて、心から感じるから宮森さんの気持ちを自分の言葉で出せました。いままで自分はお芝居が得意だとは思っていなかったのに、それが嬉しい気付きというか、発見でした。
木下監督役の檜山修之さんには「おまえは芝居をしてない」って言われちゃったんですけどね(笑)。
「芝居っていうより、木村珠莉と宮森あおいの境遇がすごく合っていたから、おまえがいま持ってる一番いいものを出せたんだ。だからこれからがしんどいぞ~(笑)」って言われました。でも、自分の中で芝居の苦手意識があったなかで、そう言っていただけたのは嬉しくって、自然に役に入れる環境を与えてくださったのは幸せだったと思います。
――ファンのみなさまから言われて嬉しかったことはありますか?
木村さん:「木村さんが宮森でよかった」と言ってくださったのが、なによりも嬉しかったです。心が暖かくなるというか、24話ずっと宮森さんでいられたことが幸せでした。
――最後にファンのみなさまにメッセージをお願いします。
木村さん:私は1話の台本を見たとき、「これはおもしろい。みんなに愛される作品に違いない」と思っていました。だけど監督を初め、制作陣の方たちはアニメに長く関わっていらっしゃる方々なので、「内輪ネタに思われないか」とか「本当におもしろいのか」とか葛藤されながら作った作品だと思います。ですが放送が始まると、見てくださっている方々が盛り上げてくださって『SHIROBAKO』は話題になりました。これは作品を作っているスタッフのモチベーションになりました。みなさんが愛してくれたからこそ、『SHIROBAKO』は万策尽きずに完成しました。本当に最後まで見てくださった方々には感謝しかありません。
――『SHIROBAKO』のこれからが気になります。
木村さん:『SHIROBAKO』はすごくキレイに終わったので、個人的には「続編はないんじゃないかな?」と勝手に思っています。応援してくださったみなさんも、それぞれお気に入りのキャラクターがいると思います。アニメが終わった後も、そういうキャラクターのことを「もしかしたらどこかにいるんじゃないかな?」と想像しながら、ときどき『SHIROBAKO』のことを思い出してくださると嬉しいなと思います。本当にありがとうございました。
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