少女たちは荒野を目指す

感想とレビュー

●アニメ放映終了後も終わらない！
人気美少女ゲーム制作会社みなとそふとのタカヒロさんが発表した、タカヒロIVプロジェクトの記念すべき第１弾がこの「少女たちは荒野を目指す」
発表のあった2013年以降、新しい情報が途絶えてしまい、ファンがヤキモキしていたところへの2016年３月にPCゲーム発売とアニメ化決定の情報が飛び出した。そのPCゲーム発売に先駆けて放映されているのが、アニメ「少女たちは荒野を目指す」である。
PCゲーム版では全２部構成となっており、アニメでは描かれなかった社会人編が収録される。そのためアニメ放映終了後も「少女たちは荒野を目指す」は大きな波紋となり広がっていく作品なのだ。PCゲーム版のみをプレイしようと思っている方も少なくないだろうが、アニメでは少年少女たちがまさに荒野を目指して成長していく姿が色濃く描かれている。そして何よりひたむきな少年少女たちが画面内をくまなく動きまわる姿を見ることができるのは、アニメ版だけです。「少女たちは荒野を目指す」を100％網羅するのに不可欠な要素となっているので、ぜひ視聴することをオススメする。

●荒野を目指す
今作品のストーリーの根幹にあるのは、美少女ゲームの制作と販売を行うこと。
主人公は特に将来の目標なく毎日を過ごす北条文太郎。彼がクラスメイトの黒田砂雪から美少女ゲームのシナリオライターとして勧誘されることから物語が動き出す。文太郎は美少女ゲームに関する知識はなくそもそもまだ作画担当すらいない現状。人材集めからという本当にゼロからのスタートだった。少年少女たちはなぜ苛烈な生存競争を強いられる美少女ゲーム業界のような荒野を目指すのか。そして荒野にたどり着くまでの苦労を乗り越えた先に待っているものとは...。

●個性的かつ魅力的なメンバー
リーダーシップや管理能力に優れ、部内ではプロデューサーを担当する黒田砂雪。ミステリアスな雰囲気を持ち、真面目そうに見えるが漫画・アニメ・ゲーム全般に詳しく日常会話の中で「パンピー」や「DQN」といったネットスラングを多用する。
テルハとは性格上、最も相性が悪く互いに苦手にしている。
文太郎の幼馴染の小早川夕夏。演劇部のエースで部内ではボイスを担当する。マイペースで気ままな性格だが意外とプライドが高い。
プログラム・スクリプト演出を担当する安東テルハ。「ルカ」という源氏名でアキバのメイド喫茶でバイトしている眼鏡の少女。重度のオタクで、美少女ゲームだけでなく、ボーイズラブゲームも制作したいと思っている。
さばさばしており、ズバズバ物事を言う性格なため、正反対な砂雪とだけは相性が悪い。
結城うぐいすは、実家は本屋を営んでいて週に3日だけ本屋の仕事を手伝っている。絵やイラストを描くのが得意で、本屋のポップを描いたり、イラストサイトのpixiに「ホケキヨ」というペンネームで投稿している。原画・着色を担当。
絵の技術は高いが、気が小さく自分の意見を主張するのが苦手。しかし、絵に関してだけはかなり頑固。
文太郎や夕夏の親友の少年・甲斐亜登夢。かつて彼女がいたがフラれてしまったことを引きずっており、「三次元」の女性をやや避ける傾向がある。文太郎と同じく自分のやりたいことが見つからず、焦燥感を抱いていたことにより、砂雪の計画に参加する。アシスタントディレクター。
それぞれが一癖も二癖もあるキャラ達ばかり、衝突しながら、協力しながら、時にＢＬのネタにされながら（笑）、ゲーム制作に打ち込んでいる。