
僕だけがいない街
おすすめポイント
あの日、彼女は死んだ。
張り巡らされた伏線。息もつかせぬ怒涛の展開
主人公の藤沼悟が、自らの過去と対峙し、もがく姿を描く”時間逆行”サスペンス
ここぞという場面で魅せてくれる、声優の演技力
感想とレビュー
●「再上映(リバイバル)」という、独自の時間遡行ルール
主人公の悟には、何か「悪い事」が起こる直前まで時が巻き戻るいう特殊能力があるのだが、本人の意思では扱えない。便利な能力というよりも、不思議な現象に近い設定である。
そして、このタイムリープ設定は本作において、鍵にはなるが決して主題にはならない。
あくまで、起こってしまった「悪い事」を回避する為の手段であり、それ以上の扱いにならないのが、現存のいわゆるタイムリープものとは違う点である。
●次々と物語が展開していくテンポの良さ
2006年に発生した母親の殺害事件と1988年に起きた連続誘拐殺人事件、二つの事件をリバイバルによって往復しながら、真犯人を突き止めていく。
要点だけを書き出してしまうと至極単純な物語のようにも思える。
しかし、当然物語はそれだけに留まらず、過去では雛月加代の虐待と、冤罪を被ってしまったユウキさんの救済。現代では母親殺しの汚名を着せられ、警察からの逃亡。救いの手を差し伸べてくれた片桐愛梨にも真犯人の魔の手が伸びる…など、とにかく場面は目まぐるしく展開していく。
1話の終了があっという間に感じられる。
●引きの上手さ
もともとの原作からして、息もつかせぬ展開で一度読みだしたら止められない内容ではあるのだが、アニメでも毎週「ここで終わるのか…!」と思わせる構成になっている。
不穏な気配でハラハラしたり、明るい展開に向かおうとする絶妙なところで続くので、とにかく次の回が待ち遠しいと思わずにはいられない。
●OPとEDの作品との親和性
オープニングはアジアン・カンフー・ジェネレーションの「Re:Re:」。
既存曲であるにも関わらず、まるで作品の内容を思わせるかのような歌詞が見られ、またアジカン特有の疾走感も、主人公である悟の行動に合っている。
エンディングはさユりの「それは小さな光のような」。
こちらはメインヒロインである雛月加代に対する心情のような曲になっており、最初から最後まできちんと作品に浸らせてくれる。
●待望のアニメ化
原作は2012年に「ヤングエース」(KADOKAWA刊)にて連載を開始し「マンガ大賞」や「このマンガがすごい! 」に2014年、2015年と2年連続ランクイン。
コミックスは、アニメ化の時点で刊行されていた第1巻から第7巻までを含め、累計発行部数239万部を突破しており、書店員や各界著名人からも絶賛のコメントが多数寄せられ、注目を集めていた。
こんな人にオススメ!
・ミステリーが好きな人!
・タイムリープものが好きな人!
・物語に没頭したい人!
スタッフ
監督:伊藤智彦
シリーズ構成:岸本 卓
脚本:岸本 卓、安永豊
キャラクターデザイン:佐々木啓悟
作画監督:佐々木啓悟、伊藤公規、鹿間貴裕、他毎回変更
アニメーション制作:A-1 Pictures
キャスト
藤沼悟(10):土屋太鳳
藤沼悟(29):満島真之介
雛月加代:悠木碧
片桐愛梨:中上育実
ケンヤ:大地葉
ヒロミ:鬼頭明里
オサム:七瀬彩夏
カズ:菊池幸利
白鳥 潤:水島大宙
藤沼佐知子:高山みなみ
八代 学:宮本 充
僕だけがいない街関連の記事
-
僕だけがいない街 12話 最終回 感想 途中は困惑したけど、最後は原作準拠でよかったあああ!
-
【考察班】『僕だけがいない街』11話のOP変更点まとめ!結構変わってるんだな…愛梨たちに吊るされる蜘蛛の糸こえーよ…
-
僕だけがいない街 11話 感想 アニオリルート突入きたあああ!!!これはどうなるか全く読めん…
-
『僕だけがいない街』1~10話のニコ生一挙放送が16日19時から配信決定!
-
僕だけがいない街 10話 感想 ついに犯人が・・・!怖すぎるけど次が気になるううううう!!
-
『僕だけがいない街(漫画原作)』最終回ネタバレ・感想 素晴しい最終話に泣いた…泣いた…(´;ω;`)
-
僕だけがいない街 9話 感想 加代ちゃんの笑顔が何よりのご褒美でした…涙
-
『僕だけがいない街』がついに今月で最終回!そして今度は外伝の掲載がきたああああ!!!
-
【海外の反応】僕だけがいない街 8話 外国人の感想「今までで一番幸せで、一番悲しい話だ。どうすればいいんだ。」
-
僕だけがいない街 8話 感想 温かい朝ごはん。ちゃんと泣けるようになって良かったねぇ。加代ちゃん…涙